雪解け陰惨水祭りは、今年から南馬宿村で行われるころが決まった水祭りです。
祭りといえばどんちゃん騒ぎするイメージが強いのですが、陰惨祭りに関しては陰鬱な雰囲気の中で厳格に執り行われます。
雪解け水で川が増水したら祭りは始まります。暖かくなると気分が良くなり気の緩みを招く恐れがあります。特に毎日の雪下ろしや雪かき、冬の寒さに辟易していた移住者の気を引き締める意味でもこの祭りは欠かせない行事になることでしょう。
雪解け陰惨水祭りとは
夜になったら村人たちは川辺に集まり、獣骨を用いた楽器の音色とともに謎めいた祭事が執り行われます。雪解け陰惨水祭りにはイベント進行の台本は一切存在しません。陰鬱な雰囲気に包まれた中、奇妙な舞踏や怪しげな儀式が粛々と行われます。村人全員絶対参加です。いかなる理由であっても欠席は認められません。
雪解け陰惨水祭り開催日時
雪解けにより川の水位が増加し始めた夕暮れ時、菊枝さん(96)が川の上流から大量の猪豚の血を流します。猪豚の血で川が赤く染まったら村人は川辺に集まり祭りはスタートします。
雪解け陰惨水祭りの内容
雪解け陰惨水祭りは、獣骨を用いた楽器の音色を聴きながら、村人は川に飛び込み上流から流されてきた血を抜かれた猪豚キャッチして川岸に運びます。限界集落に住むということは、毎日負の感情を背負って生きなければなりません。川に飛び込む際には怒りや憎しみなどの負の感情を全力で川にぶつけ、自らを負の感情から解放します。
血を抜かれた猪豚を川岸に運んだら、肉や内蔵、骨を抜き取ります。選ばれた村人(主に移住者)は剥いだ猪豚の皮を着て四つん這いになり、飢えた野獣のような唸り声を上げながら周辺を歩き周ります。火をおこして村人はそれを囲み、酒宴を催します。猪豚の肉や内蔵は半分は生食し、もう半分は焼いたり燻製にして皆で食べます。肉の生食で病になるような弱っちい人は、間引かれることになるでしょう。
雪解け陰惨水祭りを通じて村人の団結力は高まります。村人たちが協力して準備や後片付けを進めることで一体感が生まれるからです。移住者は猪豚の皮を被って踊ることで、プライドや羞恥心を捨てることができるのもこの祭りのメリットです。気温が高くなり山の雪が解けるのが待ち遠しいですね。
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