南馬宿村にも、ようやく三つ目山の残雪が肥溜めの熱で溶け出す季節がやってまいりました。都会では「健康診断」といえば清潔な病院で行われるようですが、無医村である当村では、重敏村長の号令のもと、八つ目樹海の入り口で「生存確認儀式」が執り行われます。
今年の診断項目は、野生のイノシシとの徒競走と、カメムシ香水を浴びた状態での耐性試験です。村では70代はまだ「鼻垂れ小僧」の若手扱い。80歳を超えてようやく、重敏村長から「どてら」の着用を許される一人前と見なされます。
先日、都会から紛れ込んだと思われる派手な色の服を着た方が、村のシーソーで遊ぼうとしておられましたが、村人に囲まれ「色のついた服は山の神を怒らせる」と、即座に墨汁を頭から被せられておりました。その後、その方がどちらへ向かわれたかは定かではありませんが、姥捨山へと続く未舗装路に、見慣れぬ靴が片方だけ落ちていたのが、今朝の唯一のニュースでございます。
当村には病院も保険証もございません。病になれば、湧き水を浴びて三日三晩祈るか、そのまま土に還るかの二択です。これが、日本政府に忘れられた村が、100年以上も「助け合い」だけで存続してきた秘訣なのです。
皆様も、命の保証と食料、そして強い免疫力をお持ちの上で、ぜひ南馬宿村へお越しください。村人一同、草葉の陰から皆様を監視しております。
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