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村にコーヒーを持ち込んだ大罪人(移住者)

先日、都会から来た移住者が、自宅の軒先で何やら怪しげな豆を茶褐色に焙煎していました。これを発見したキヨさん(103)が、血相を変えて周囲の村民に触れ回ったことで、現場は瞬く間に鍬や竹槍を手にした村人たちに包囲されました。

「村に呪いをかける気か!」
「新種の毒物による無差別大量殺傷だ!」

と怒号が飛び交う中、怯える移住者を囲んで激しく問い詰めたところ、それは「コーヒー豆」というものだそうです。さらにその豆を砕き、熱湯を通した「コーヒー」なる真っ黒な飲料を嬉しそうに飲んでいたことが判明すると、村人たちの怒りは頂点に達しました。

村民からは

「このような出所のわからない泥水を村に持ち込むなど言語道断」
「神聖な湧き水を悪魔の飲み物のために無駄に消費するとは何事か」
「この匂いのせいで牛糞堆肥の熟成具合が狂ったらどうするんだ」

と、一触即発の暴動寸前まで苦情が殺到いたしました。

この未曾有の事態を受け、重敏村長は即座に「村の風紀と伝統を揺るがす悪魔の飲料」として、コーヒー豆および抽出器具一式を全て没収する旨を布告。村の環境維持のため、牛糞メタンガスの発酵を促進するための触媒として、村内最大の一括肥溜めへ即座に投入するよう命じました。

本来であれば、このような不浄な文化を持ち込んだ大罪人は、即座に「村八分」として社会的に抹殺されるところでございます。しかし、今回の移住者は初回にして涙を流して深く反省し、没収にも素直に応じたため、重敏村長の慈悲によってギリギリのところで村八分だけは回避されました。

その代わりとして科された罰は、今後10年間にわたり、村の高齢者宅を毎日1軒ずつ訪問し、感謝の言葉を述べながら「足揉み」と「便所(もちろんボットン)の掃除」を無償で行うという、気の遠くなるような労働奉仕でございます。

当初は反発していた移住者も、今ではすっかり生気を失い、支給されたどてらを羽織って、毎朝静かに湧き水をすすっておられます。

南馬宿村の朝は、本日も大変静かでございます。

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日本政府に忘れられた唯一の村、南馬宿村。良く言えば自然豊かな環境で人間味溢れる村人たち。悪く言えば江戸時代以下の文明レベルと感情をむき出しにする村民。そんな村八分に移住しませんか?

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